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『十二支のはじまり』やまちかずひろ 荒井良二

今年のクリスマスに友人に贈った絵本。
だけど、私も自分用に欲しい!買っちゃおうかな〜と思っているところ。

十二支はどうしてあの順番になったのか。どうして十二支には猫がいないのか。十二支のはなしっていろんな形で紹介されているから、誰もが一度はどこかで耳にしたり目にしたりしていると思う。
私も子どものころに何かで読んだことがあってそのときは「えー、なんかいやな話だなー。ねずみ、いやなやつー」なんて思った記憶がある。
だけど、この絵本を読んだらそんなのは吹き飛んだ!猫、かわいすぎだろ。
ねずみにうそを教えられて、当日行くことができなかったのに、そんなことにも気が付かずねずみに「きみのいいちがい?ぼくのききちがい?」なんて聞いちゃうとぼけた猫。
こんな解釈、というか描き方もありなんだなーなんて感心しちゃった。
私もこどものときに最初に読むんだったらこの十二支のはなしがよかったな。

それにしても相変わらず荒井良二さんの絵はいいなぁ。
神様、こんな神様あり?最初に出てくるへんなのが神様だって知った途端思わずプと笑ってしまったよ。

『どろんこのおともだち』

バーバラ・マクリントック
ほるぷ出版
(2010-10-29)

なんてかわいいんだろう!このこたちったら!
このこたち、というのはもちろん、人間の女の子のシャーロットと、くまのぬいぐるみのブルーノ、
そしてこの絵本の中で彼らの仲間入りした人形の女の子のダリアのことだ。
泥んこ遊びと木登りが大好きで、きれいなお人形なんかちっとも欲しくなかったシャーロットのもとに
おばさんからおくられてきたのはレースやフリフリがついたドレスを着たほっそりとしたお人形。
そんなお人形を気に入らないと、放り出してしまうのではないのがシャーロットのすてきなところ。
シャーロットはお人形に言い聞かすのだ。
「わたしたちのやりかたに、なれてちょうだいね」と。
それからお人形とブルーノとシャーロットは外に出て、シャーロットたちのお気に入りの遊びをこれでもかとやりつくす。
最初は心配そうな顔をしていた(ように見えた)人形も、楽しそうにしだす、顔をにっこりさせる。
ここがすごく上手で、別にお人形もぬいぐるみもしゃべりだすわけでも自ら動き出すわけでもない。
あくまで人形であり、ぬいぐるみなのだけど、確かに楽しそうに見えるし、いっしょに遊んでいるように見えるし、彼らはともだちどうしなのだと伝わってくる。
人形は「ダリア」という名前をつけてもらって、ぱっと顔を輝かす。
ダリアとブルーノとシャーロットの遊びはまだまだ続いて、そしてすてきなクライマックスへ。
最後のおばさんとのやりとりももちろん良いのだけど、やっぱり一番好きだったのはその手前の三人のベッドでのやりとり。思わずじーんときてしまったよ。
三人は「どろんこのおともだち」なのだ。
この絵本は友人からの今年のクリスマスプレゼント。すてきなすてきなプレゼントでした。

おでこを舐める猫



ある日、睡眠中のわたしは奇妙な夢をみていた。
誰かがわたしのおでこを紙やすりで研いでいる夢。
ザリザリザリザリ。
音まで聞こえてくるようなそんな夢のなかでわたしは「やめておくれい!」と叫んで、目が覚めた。
そうして夢から覚めたはずのわたしの耳にはいまだ聞こえるザリザリ音。そしておでこの感触。
やっとのことで開けた目に映ったのはあっというまに逃げてくおじょうのうしろ姿。
ひんやり濡れてるおでこに手をやってしばしぼんやりするのであった。

ひとのおでこを舐める猫、おじょう。
今では自分の体を舐めるついでに横に転がってるわたしのおでこもその延長とばかりに普通に舐めてくれる。猫の舌で舐められると体がぴょっとなるよ。

紫陽花とおじょう

秋色の紫陽花を居間に飾ってみる。
なかなかいいじゃないかと家族で眺めているところに走ってやってきたおじょう。
何をするかと見てれば




頭をつっこむ。




頭をこすりつける。




こすりつける。




そしてつっこむ・・・・・・。

止まらないおじょうの奇行に無言のうちに紫陽花の場所は居間からうつされたのだった。

……カサカサという音が良かったのかねー。それとも匂いが良かったのかねー。

『わたしの ねこちゃん』かんなりまさこ 荒井良二

あいかわらずキュートで見てると跳びはねたくなっちゃうようなすてきな荒井良二さんの描くねこちゃんがなんともいえず可愛い絵本。
いっしょに雪の積もった外で遊ぼうと誘う「わたし」につれない反応の「ひげねこちゃん」。何度も何度も誘う「わたし」にたいする「ひげねこちゃん」のさまざまな態度が可愛すぎる。またそんなちょっと冷たい反応のねこちゃんを何度でも誘う「わたし」もかわいくって。大好きなねこちゃんと「いっしょに」遊びたいその気持ちが伝わってくる。
猫のマイペースっぷり、ちょっとあまのじゃくなかんじ、頑固だったり、でも好奇心旺盛でもあったり、そんな猫の豊かなこころがうまいことあらわされてる。最後のそりで遊ぶひとりと一匹の楽しそうなこと!

Desprez a Fleur Jaunes



Desprez a Fleur Jaunes
デプレ・ア・フルール・ジョーヌ
Old Rose(N)/繰り返し咲き/1830,フランス



『ねこのことわざえほん』 高橋和枝

絵の猫のしぐさにも、添えられた文章にもそこかしこに作者のさりげない猫への愛情が感じられて一読してすぐに好きになった絵本。
犬とにんげんの違いを犬の視点から見事にあらわしてみせた絵本に「ゆうたくんちのいばりいぬ」があるけど、この「ねこのことわざえほん」はことわざをキーワードに猫とにんげんを対比して猫のことを教えてくれる。
例えばこんな感じ。
 人の場合   頭かくして尻かくさず
 ねこの場合  頭かくして尻つきだす
うん。猫ってなぜか時々お尻つきだすんですよ。そのお尻をぽんぽんとたたいてやると喜ぶのですよ。不思議だねー。
こんなのもあったよ。
 人の場合   頭が高い
 ねこの場合  尻がでかい
このページには猫に椅子をとられちゃってあまったはじっこの部分になんとか座っているお父さんの絵が。すごーく分かる。すごく分かるぞ。じゃまだなぁといいつつも結局猫には勝てないこの関係。分かるよー。
こんな具合に絵も文章もすごくいい。クフフと思わず笑ってしまう。

最後は一番気に入ったねこのことわざを。
 人の場合  日々是好日
 ねこの場合 猫々是好日
意味は「ねこがいっしょだと、毎日がもっともっと楽しい、ということ。」だそうです。納得!

おやすみ



寒くなってきた。寒がりのくせに厚着が苦手な私がちぢこまる季節がやってきたのだ。
特に寝るとき、冷たいお布団がこたえる。少し我慢すれば暖かくなるのだけど、その少しの間がしんどい。
こういうときは湯たんぽだーでもどこやったっけー湯たんぽー湯たんぽー
お布団の中でちぢこまりながらぶつぶつ呟きつつじっと我慢。
それよりもおじょうが先にお布団の中はいってあっためておいてくれればいいじゃないかー
と思っても、おじょうの夜の定位置は私のお布団の上。なぜかお布団の中には入ってこない。
くそー、じゃあこうしてやるーえいー
思いついてお布団の上で丸くなって眠るおじょうの体の下に無理やり足をもぐりこませてみる。
ぐいぐいぐい、あったけーあったけーさいこーでもおもたーーーい……
布団ごしに感じるおじょうのあったかさと重みを感じつつ、いつのまにかおじょうから聞こえ出したゴロゴロ音に包まれながら、
 おやすみなさい。




Lavender Pinocchio



Lavender Pinocchio
ラヴェンダー・ピノキオ
F/四季咲き/1948,アメリカ

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めったにないことだけど。思いもかけないところで誉められるととたんにあわわわわわとなってしまう自分が憎い。のはもう昔の話。今はもうそんな自分に慣れた。何年たっても変わらないですけん。だがしかし、そのあとおじょうと二人っきりになった途端、ぐへへへ、ウケケケと不気味な笑い声で喜んでしまう自分は今でもどうにかしたいと思ってる。あほみたいだし。おじょうのうっとうしそうな視線が痛いし。うん。